ヘッセ

「そうかそうか、つまり君はそんな奴なんだな」
エーミールはそう言うと、僕をシチューの鍋の中に放り込んだ。
ぐつぐつに煮えた鍋の中で僕の意識はシチューに溶けていく。
エーミールは鍋をかき混ぜながら、僕の口の中に肉を放り込む。
「君の出汁が良く出ているだろう」
それに返す言葉は見つからず、僕はただ歌うことしか出来なかった。


という夢を見た、俯瞰で。