ひとまず勝手にお題を決める。それについて書こう。
「ジグソーパズル」(目の前にあったから)。
キャンバスに向かっていた私は筆を置いた。
多分この絵も駄目だろう・・・きっと誰にも評価されない。
自分がそう思うくらいだから他人に良く思われる作品ではないだろう。
ため息をついて家を出る。
気が乗らない時は何もしないのが一番だと経験上わかってた。
通りを歩いていて、ふと目についた雑貨屋に入る。
何も買う気は無かったが、隅の方にあった白い箱が気になった。
箱は全ての面が真白だった。
「この箱はなんだい?」
私は全く見当が付かなかったので近くにいる店員に聞いた。
「あぁ、それはパズルですよ」
「パズル?」
「ジグソーパズルです。ピースが全部真白で自分で絵を描くんです。」
「あぁ、なるほど・・・ね。」
私はその箱を買って店を出た。
帰宅してピースを無くさないだけの場所を作ってから箱を開けた。
中身を出して広げる。
全部真白だ。
「あ・・・組み立てなきゃならないのか・・・」
そこまでは考えていなかった。
全部組み立てるまで半月かかった。
その間は絵を描くこともせずひたすらパズルを組み立てていた。
それは絵を描くことに比べれば全然辛くない作業だった。
いつも使ってる画材では描けそうになかったので
油性のマジックペンで描くことにした。
モチーフはどうしようか・・・。
悩んだ末に抽象画にした。
描き始めてから3日後。
絵・・・いや、パズルは完成した。
出来たパズルに描かれた絵は
そこらのペンを使ったとは思えない程うまく描けた。
何が良いのかはよくわからないが
自分が良いと思うのだからきっと良いのだろう。
パズルから目を離し頭を上げると真っ白なキャンバスが見えた。
私はパズルをばらばらにして真っ白な箱に戻してから
キャンバスに向かった。
終わり。
良いオチが見つからなかったので
作文になりました。
もっと暗い話になる予定だったけど・・・こんなんで30分かかっちゃいかんね。
適当に解釈してください。