万愚節

「午後から豚が降ってくるってさ」
「晴れ時々?」
「いや、曇りのち」
「へぇー、かわいいかなぁ」
「可愛くはないだろ。…ひゅー…ぐしゃ。だろうな。」
「そんなリアルな!?」
「嘘だよ」
「なぁんだ」
「ほら、今日はあれだからな」
「あぁ、そういえば…」
「お前はなんかある?」
「うーん、お前を殺す、ぐさっ」
「うぎゃっ…血が…おま…マジ…」
「ふふふ…」
「…あぁ…ぁ…」
「嘘だよ」
「嘘か、びっくりした」
「こっちがびっくりしたよ。何?その無駄に迫真の演技。」
「いや、ノリで…そういえば、あと5秒で世界が滅びるってさ、5」
「えぇー!?どうしよう」
「命乞いするとか?4」
「いや、滅びちゃ助からないでしょ、どうしようかな」
「どうすんの。3」
「0の瞬間ジャンプしようかな」
「年越しかよ。2」
「うーん…」
「…。1」
「え?え?何?え?」
「…。0」




「嘘だね」
「嘘だな」